「ユダの子はエル、オナン、シェラ。この三人は、カナンの女シェラの娘から彼に生れた。しかし、長子エルは主の目に悪しき者であったので、主が彼を殺された。」歴代誌 第1 2章3節 (2017新改訳)
前の1章34節で、イサクの子として紹介された名前は、ヤコブではなくイスラエルでした。
この系図が、単なる家系図ではなく、主の契約の民としての系図を示すものであり、主の前にどのように先人たちが歩いたのかを示しています。
そして今日の2章に入ると、系図はイエス様に繋がるユダ部族、ダビデの名前を紹介するのです。
主の約束は着実に進んでいることを知ることができます。
そして聖書が、すべてを明らかにし露にする神のことばであることを知るのが、この3節です。
4節にはユダの妻となったタマルの名前があります。そしてその子孫には、15節でダビデの名前がいよいよ登場するのです。
しかしその前に、聖書は、ユダの息子の罪を露にして、ここに「主の目に悪しき者であった」と記すのです。
タマルも、元はユダの息子であるエルの妻であったことは、創世記38章6,7節に明らかです。
主は、イエス様の生れるユダ部族に起きた罪を明らかにします。
主の目に悪しき者である私たちの罪を背負い贖うために、イエス様はこの系図の中に飛び込んでくださった。
そして恵みとあわれみを持って、契約を成就させてくださったのです。
造られたきよい系図ではなく、罪が有り、主に背を向け続けた罪深い私たちの罪の系図が露にされているのです。
良いことばかりを書き残すのではなく、罪をもしっかりと示して、それでもなお主が私たち愛してくださっていることを示して、私たちに問いかけます。
この契約の主、父なる神と、父から遣わされた救い主を信じるのかと、問いかけるのです。
罪が示されるところにこそ真実が有り、そこに主の愛が現れています。
その罪を見ることが大切なことになります。
赦しとはどういうことかを知ることができるからです。
シャローム