「そこで、彼女は自分に語りかけた主の名を「あなたはエル・ロイ」と呼んだ。彼女は「私を見てくださる方の後ろ姿を見て、なおも私がここにいるとは」と言ったのである。」 創世記16章13節

アブラムの妻サライに苦しめられたので逃げ出した女奴隷のハガルは、荒野で主の使いと出会います。
主の使いがハガルを見つけて語りかけたのです。
主が見つけてくださったのはハガルを助け恵みを与えてくださっていることの現われです。
声をかけられたことで、ハガルは自分が見捨てられていない、主の恵みが与えられるのだと分かったのです。

主は、ハガルが荒野にいる事情をご存じでした。
そして「どこから来て、どこへ行くのか」と尋ねます。
ハガルは、女主人サライのもとから逃げているとだけ答えます。
どこへ行くのかが、答えられないのです。

主は、女主人のもとへ帰り、女主人のもとで、身を低くして仕えるように教えます。
女主人のところが行くべきところであり、そこで仕えることが、すべきことなのです。
行くべきところ、居るべきところとすべきことが、私たちには必要です。大切です。

この語りかけを聞いたハガルが、主に答えたのが「あなたはエル・ロイ」です。
自分が主に見ていていただけたこと、主こそは生きて自分に働きかけてくださる神様だという告白のことばです。
真の神であり、生きて働かれている神様は、小さな存在のたった一人の私のことをいつも見ていてくださる。
そして、私がどこにいて、どこへ行き、何をすべきかを恵みを与えながら導いてくださるのです。

シャローム