「すると彼は夢を見た。見よ、一つのはしごが地に立てられていた。その上の端は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしていた。」 創世記28章12節

兄のエサウに憎まれてしまったヤコブは、父と母の勧めるとおりに叔父に当たるラバンのところへと旅立ちます。
命を守るため、家族間の争いを避けるためですが、傷心の旅立ちであり、たった一人での旅です。

その旅の最初の夜に、石を枕にして眠った時、この夢を見ました。

はしごとそこを上り下りしている神の使いは、私たちの祈りが天におられる神に届いていることを現しています。
はしごは、天の神様から地に生きる私たちへ向けて立てられています。
神、主が私たちの祈りを待っていてくださり、答えてくださるのだということを示しています。
神が祈りの備えをしてくださり、答えてあげようと待っていてくださる。

そして私たちの祈りは、間違いなく天に届けられています。
祈りの届く先は天の父であることを「端は天に届き」というはしごが繋がっていることを示し。
また「神の使い上り下り」していることは、祈りが確かに神に届けられて、答えが下りて来ていることが示すのです。

ここでは見よと、繰り返します。
私たちの祈りは、確かに神に届き、神様は必ず答えてくださるのです。それを見よと、確認させてくれるのです。
同時に祈りが答えられるのだと、一人寂しい旅が始まったヤコブを励まします。
祈りとき、私たちも同じように神様に励まされ、そして、祈りの答えを受け取るのです。

寂しい夜の嬉しい夢です。
苦しい時の祈りは、嬉しい祈りへと変わります。祈るほどに。

シャローム