「ですから、私が三年の間、夜も昼も、涙とともにあなたがた一人ひとりを訓戒し続けてきたことを思い起こして、目を覚ましていなさい。」使徒の働き 20章31節
パウロの宣教の旅も後半に入り、最終的にはパウロは自分が殉教をすることを覚悟した上で人々に語ります。
ここでも、別れて行く前に教会の兄弟姉妹を励ますのです。
別れの淋しさや別れを惜しむ心では無く、どこまでもイエスさまのみことばに従順に生きるようにとの励まし、教えです。
パウロの別れの説教を聞いているのは、救い主を信じた人たちです。
彼らはみことばを聞いて信じ、罪が赦されて、大きな慰めを受けた人たちです。
しかし、彼らに対して、また教会に対して迫害や誘惑をする者たちが現れることを警告します。
ですから、パウロはあらかじめ、みことばを伝えた最初から、彼らを慰めることばだけではなく、訓戒して、迫害や誘惑に耐えるように教えてきたのです。
パウロが去った後、パウロが覚えていて欲しいのは、パウロとの麗しい交わりや親交では無く、みことばの教えなのです。
みことばに従順に聞くこと、そこには信仰の戦いもあることを、思い起こしてしっかりと立っていて欲しいと言うことです。
涙とともに訓戒したとは、パウロが犠牲を払い教え導いてきたということです。
夜も昼もとは、漏れることなく、いつも注意深く大切に教えてくれたということです。
ですから、目を覚まして注意深く、みことばに従って生きることを望み、実践するのです。
そうすれば、どのような試練があっても、みことばに信頼するキリスト者を、イエスさまは成長させてくださり、神の家族は、ともに天の御国を受け継ぐ人として生きることができます。
犠牲を払い、夜も昼も愛して、みことばを伝えてくれたパウロの働きに、目を覚ましてみことばをいつも聞き続けることが、主イエスへの愛の応答になります。
そして私を成長させてくださり、平安と喜びを与えてくれます。
目を覚ましていなさい。よく聞かなければなりません。
シャローム