「平安を預言する預言者については、その預言者のことばが成就して初めて、本当に主が遣わされた預言者だ、と知られるのだ。」」エレミヤ書 28章9節

偽預言者のハナンヤは、二年のうちにバビロンから解放されると、語ります。
人々には、まさに聞きたいと願う、平安を与えられる言葉です。
しかし、エレミヤは、その預言が偽物であることを指摘するのです。

これまでも、平安を預言する預言者、それも偽預言者が多く出たのです。
預言者の語ることばは、それが成就して初めて本当だと、知ることになります。
エレミヤの語るこの言葉はごく自然のことだと、感じますが、それは人々が戦いと疫病、苦しみを語る預言者のことばを聞こうとしてこなかったと言う事実があります。
偽預言者は、民が望む心地よい言葉ばかりを語ります。
民は、自分たちに平安を与えると言う都合の良い預言ばかりを語る預言者を求めます。
そして偽預言者と民によって、真実を語る預言者のことばが隠されていくのです。

私たちが自分のとっては都合の悪いことば、さばきや苦しみのことばを真っ直ぐに聞くことができることが大切です。
そのとき、私たちはさばきや厳しいことばの背後にある主のあわれみの約束、赦しと回復のことばを聞くことができるのです。

聞きたいことばだけを聞こうとする信仰者には、真実のことばは聞こえないのです。
そしてそこには、あわれみと主の愛を知る機会はなくなります。

シャローム