「強くあれ、われわれの民のため、われわれの神の町々のために、奮い立とう。主が、御目にかなうことをされるのだ。」」歴代誌 第1 19章13節 (2017新改訳)

ダビデとアンモン人の間にはいつも緊張関係があったようです。
アンモン人の王が亡くなり、その子が代わって王となった時に、ダビデは使者を送ります。
ダビデは、前の王との良い関係を維持したいとの思いで使者を送りますが、新しい王に仕える者たちは、ダビデが攻めてくるための下調べの使者であると進言します。
王は、ダビデの使者を、当時のこの地域ではもっとも恥ずかしい目に遭わせて送り返します。
捕らえられ、ひげを剃り落とされ、衣まで切り落とされて、裸のような格好で送り返されたのです。
これは当時男性、そして王の使者としては、死ぬほど恥ずかしいことでした。
その上、王の使者としての使命も果たせていないのです。

しかし、ダビデは彼らをひとつも責めることなく、彼らが癒され慰められるように言葉を掛け、配慮するのです。
疑心から使者をひどい目に遭わせたアンモン人の王。
使者が、使命も果たせず、恥ずかしい思いをしていることを受け止めて、彼らを慰めたイスラエルの王。
王として、人としての姿が、そのまま行動に現れています。

さらに、戦いの準備を始めたアンモン人に対して、ダビデも軍を進めます。
その時、軍の長であるヨアブが、勇士たちを励まし、この13節の言葉を掛けるのです。

復讐ではなく、われわれ皆のためであると励まします。
恐れないで奮い立ち、戦うならば、主が助けてくださるのだと語るのです。
主が、その目に良いと思われることをしてくださると語ります。
この戦いは、主の目にかなう戦いだと確信を持って、勇士たちを強めるのです。

人に対する恐れや不安、疑いから行動したアンモン人は、その対応を失敗して戦いにも敗れます。周辺国からも見放されるのです。
しかし、主に対する信頼から行動したイスラエル人は、確信を持って行動し、勝利を得ます。

主の御目に良いこととはなんであるのかを、つねに祈り求めて行動することを実践し、身につけたいと思います。
そのためにも大切な主の日です。主の前に進み出て賛美と祈りの声を上げて、主のことばを待とう。
シャローム