「まことに あなたは 私のたましいを死から 私の目を涙から 私の足をつまずきから救い出してくださいました。」詩篇 116篇8節
この詩篇は、主に救われた者、主の救いを自分の身で経験をした詩人の感謝の声です。
前の7節には「私のたましいよ」と、自分自身に訴える声があります。
その声は、主に救われた経験にいつも帰ること、その喜びを忘れることがないようにとの問いかけです。
きっと詩人が主の救われた後にも、詩人自身や彼の周りには困難や信仰者を苦しめる攻撃があるのでしょう。
そういう場面に直面すると、私たちは戸惑い傷つき、その生活が迷います。
しかし、詩人は帰るべきところを知っており、そこにこそ喜びがあることを知っています。
主が与えてくださる救いと平安は、完全であり失われることがありません。
ここ8節では、詩人が罪から救われていること、苦しみから完全に救われていることを歌います。
詩人は、主の救いと与えてくださる平安、喜びが完全なものであることを三重の表現で示します。
「私のたましいを死から」 「私の目を涙から」 「私の足をつまずきから」
詩篇らしい、美しく力強い表現です。
詩人が三重の表現を用いるのは、完全であり、最高であることを表すためです。
たましいと心と身体が、罪から救い出されていると考えることもできるでしょう。
こうして完全で最高の救いを経験した詩人は、主と深く結びついて感謝の毎日を歩んでいることを告白するのです。
やはり詩篇は美しく、こうして読むことで詩人と一緒に時と場所を越えて主を賛美できることが嬉しい。
シャローム