「こうして、主のことばは力強く広まり、勢いを得ていった。」使徒の働き 19章20節

20節の「主のことばは力強く広まり」という言葉は、別の写本の訳に「主の力により、みことばは広まり」というものがあります。
この二つの訳を合わせて考えると、当時の様子がよく分かります。
パウロたちはみことばを語る使命を忠実に果たすのです。
その時、ある人たちは「心を頑なにして聞き入れません」9節。
ある人たちは愚かにもパウロの奇跡だけを真似ようとして大失敗をします。16節。
他のある人たちは、みことばを聞いて悔い改めます。魔術から離れ、魔術の書物を焼き捨てて、主に立ち返ります。

パウロが主から与えられた使命を果たして、みことばを語り続ける時、そのみことばは広がり、多くの人に届きます。
単なる人の言葉ではないのですから、主のみことばは、ふさわしい時に、ふさわし人に届きます。
心が頑なな人であるか、悪意を持って聞く人なのかは、語る私たちには分からないのです。
しかし、主に信頼して、語るべき福音を語り、イエスさまの愛を伝えるならば、主が時を捉えてくださり、信じる人を起こしてくださいます。
「こうして」とは、私たちが果たすべきことを果たし、取り組んでいるならば、主が、その恵みの時、収穫の時を定めていることを示します。
主が、力強くみことばを広げてくださるのだと教えてくれます。

今も、礼拝に集まることに困難を覚えたり、健康や生活に不安を覚えるような状況が続いています。
そんな時でも、私たちが主のみことばに信頼して聞き、期待して語る時、みことばとそれが語られる教会、礼拝は力強くしていただけるのです。
始まりは主イエスであり、主イエスが支え導き、主イエスが完成させてくださります。
力強い主の時を経験していきたいと思います。

シャローム