「どうか、主がこの娘を通してあなたに授ける子孫によって、タマルがユダに産んだペレツの家のように、あなたの家がなりますように。」」ルツ記 4章12節 (2017新改訳)
聖書66巻から1つの書を選び、その書を紹介しながら「みことば」を味わっていきます。
66巻をゆっくり読み進めながら、聖書に記された神様の愛について味わっていきます。
今日開いたのは、ルツ記です。
ルツというモアブ出身の女性の名前が書名に付けられている珍しい旧約の書です。
士師記の時代に続く時代に、異邦人でありながらイスラエルの神、主を信じて従った一人の女性ルツを中心にした信仰の歴史です。
ベツレヘムの住人であったエリメレクとその妻ナオミ、二人の息子が飢饉を避けてモアブの野に移り住んだところから幕が開きます。
モアブは、アブラハムの甥のロトの子孫に当たります。
しかしモアブ人は、主を信じる人たちではなく、また、倫理道徳の面で乱れていると、見られていました。
移り住んだ地で、息子が結婚、そして夫と二人の息子の死を経験した母ナオミは、嫁のルツを連れてベツレヘムに帰ります。
既に、主を信じていたルツは、母ナオミから決して離れようとはしないで、ベツレヘムで、異邦人モアブの女と差別されながらも、信仰を証しします。
律法に従って落ち穂拾いをして生活を支えたルツは、エリメレクの親戚に当たる、素晴らしい信仰者のボアズと出会い、結婚をします。
ボアズは、差別と町の人に受け入れられていない状況でも、主だけを信じるルツを「主の御翼の下に避けてきた人:と、評価して助けます。
主だけを信じ、母を助けるルツを、主は、差別と苦難の中でも、ちゃんと助け手を備えていてくださったのです。
また、主の近くに生きることを、大切にしたルツを主が祝福してくださったことは、私たちの励ましにもなります。
最初、差別され見下されていたルツが、最後には七人の息子にも勝る、最高の娘、嫁であると、町中の人から言われるのです。
主にだけ信頼し、母を助ける生き方が、大きな報いを受け取ったのです。
異邦人のルツが、タマルとともにダビデ王の系図、そしてさらに救い主イエスの系図に名前を記される祝福を得たのです。
主の選びは、人の選びとは違います。
遠く異邦の地からやって来たルツが、主に選ばれて召し出されてベツレヘムに来たとは、町中の誰も気がつきません。
しかしそのルツを、主を信じる信仰者として尊んだボアズは、ルツと一緒に大きな恵みと祝福を得たのです。
神と隣人を愛することが、信仰の基本であると思わされる物語りでもあります。
主イエスを信じる者として、今、私にできることはなにか?私の落ち穂拾いはなにか、問いかけていたい。
主イエスを信じる者として、今、私が敬意をはらっていくべき人、ルツは私の近くにもいるのではないか、問いかけていたい。
シャローム