「ときに、ヨセフはこの地の権力者であり、この地のすべての人に穀物を売る者であった。ヨセフの兄たちはやって来て、顔を地に付けて彼を伏し拝んだ。」創世記 42章6節 (2017新改訳)
飢饉はさらに酷くなり、広がってヤコブの一族も食物がなくなった時、彼らはエジプトへ穀物を買うためにやって来たのです。
そして、エジプトの権力者であり、穀物を売ってくれる相手がヨセフだとは気がつかずに、自分たちの方から伏し拝んで願うのです。
かつて兄たちは、ヨセフの口から語られるヨセフが見た夢の内容に怒り憎みました。
しかし今、その夢のとおりに穀物のことで、弟ヨセフを地に伏して拝み、助けを願うのです。
夢の成就です。
献酌官長の援助で監獄から助け出されるのではなく、ファラオの手で解放され、飢饉に備える大切な使命を果たすことで、ヨセフが見た夢が成就したのです。
その瞬間、兄たちはそうとは気がつきませんが、エジプトでいつも主とともに歩んできたヨセフには、分かったのです。
主のご計画と恵みを知りました。
兄たちを支配するためではなく、兄と父の一族を救うために、あの夢があったことを知ったのです。
兄たちは自分からヨセフを拝みます。
その場面は、兄弟の不思議な再会の場面です。兄に売られた時から、エジプトでもずっと主はヨセフとともいてくださり、主のご計画を進めてくださっていたのです。
そしてヨセフが、エジプトとの地で与えられた使命を、誠実に果たすことで、夢は成就し、主のご計画が恵みの中で進むのです。
シャローム