「彼はためらっていた。するとその人たちは、彼の手と彼の妻の手と、二人の娘の手をつかんだ。これは、彼に対する主のあわれみによることである。その人たちは彼を連れ出し、町の外で一息つかせた。」 創世記19章16節

ソドムの町へ来た主の使いは、ロトと出会い、ロトに主がこの町を滅ぼすことを告げます。
そしてロトとその家族は逃げるように命じるのです。
しかし、ロトはためらうのです。

主が、ソドムの町を滅ぼすことを告げた時に、直ちに、主のあわれみを求めて正しい人を救って欲しいと必死に祈り求めたアブラハムとはずいぶん違う反応です。
ロトは主の使いのことばを信じ切れないのか、それとも応答して行動することができないのか。
いずれにしても、ロトの信仰の弱さが現われています。

しかし、主はどこまでもあわれみ深いのです。
あんなにも必死に救いを求めたアブラハムの願いを聞いてくださり、ロトを救おうとするのです。
手をつかんで、町の外へ連れ出してくださる。
それもここでは「彼」「彼の妻」「二人の娘」と、それぞれの手をつかんで連れ出してくださる、細やかな心と強い導きを示します。

主が、私たちに大切なことを語りかけてくださった時。
私が、直ぐに応答できない時、それでも主は見捨てないでいてくださる。
そして私を捕え、手をつかんで導いてくださるのです。
しかも、途中で一息ついて落ち着くことができるように助けてくださるのです。

主のあわれみと優しい導きを覚えたい。
そして、主のことばに迷わず、ためらわずに答えたい。

シャローム