「見よ 彼らは恐れのないところで 大いに恐れた。〜」詩篇 53篇5節前半

この53篇は、全節が14篇とほとんど同じ内容です。
52篇、54篇ともに、ダビデがサウル王から逃れて逃亡生活をする中で、主の助けを祈っています。
救いの確信とともに、主の回復を信じて祈る52篇を間に挟んでいることで、ダビデの苦しい心と信仰の確信を、主を恐れ、主の回復を信じていると歌うことで、より一層強くすることを意図して、この位置に回復を歌う詩篇をもう一度、置いたのではないでしょうか。

恐れのないところでとは、人間的には恐れるものが何もない、恐れる必要もない状況下であることを示します。
サウル王が、ダビデを追いかける時、サウル王には恐れる存在はなにもありません。
誰も、サウル王に敵対しませんし、間違いを指摘することもありません。
最強で何でも自分の思うままにできるのです。

しかしそのような人が大いに恐れることになるのです。
それは主の前です。
主は「神はいない」などと豪語する者を丸裸にし、打ち倒し、捨て去るのです。
そして弱く小さく、逃げ惑う信仰者を立ち上がらせてくださる。
その上で、信仰者を祝福してくださるのです。

神の助けと回復を待ち望む者こそが、弱いけれども強いのです。
貴方は何を頼みとし、何の力を誇るでしょうか。
シャローム