「イザヤは言った。「彼らはあなたの家で何を見たのですか。」ヒゼキヤは答えた。「私の家の中のすべての物を見ました。私の宝物倉の中で彼らに見せなかった物は一つもありません。」」イザヤ書 39章4節

39章はわずか8節だけの章ですが、全体に分かりにくいと感じてしまいます。ここが示す意味は何でしょう。

バビロンの王は、ヒゼキヤ王の病が回復したと聞いて、手紙と贈り物を届けたのです。
それは全快祝いを贈ることを通して、ユダとバビロンの同盟関係をより強くすることが目的です。
ヒゼキヤ王もまた、それに答えて、王の宝物倉という大切なものを開かして見せ、同盟を喜んだのです。

そこへイザヤが主によって遣わされて来ました。
イザヤはこれまでもアッシリアやエジプトと同盟を結ぶことに反対してきました。
それは反アッシリア同盟を強めたいバビロンと組むことにも同じで、反対するのです。
イザヤの個人的な見解、判断ではありません。

続く5節には「万軍の主」と言う表現があります。
ユダとその王ヒゼキヤは、万軍の主だけを頼りにすべきであることを示す表現です。
エジプトではなく、バビロンではなく、ただ主だけを頼りとして、主のことばに従うことが大切です。
その時、いつくしみ深い主は、ユダにとってどのような強い国にも勝る万軍の主として国と人を守ってくださるのです。
いえ、守ってくださっていること、いつもともにいてくださることを知るのです。

私たちは、心の扉を開けて、すべての思いと憂いを注ぎ出し、主に祈るのです。
そうすればバビロンに象徴されるこの世の力を頼る必要はないのです。
シャローム